笹刈刃の目立て

2025
03/03
伊藤 大智

みなさん、こんにちは!
伊藤です。

この2月で林業歴5年目に突入しました!
私事ではありますが、これを節目に4月からFORESTWORKERを離れ独立します。
FORESTWORKERでは様々な経験や学びがあり、はじめは出来なかったことができるようになってそれが一つ、二つと増えて、だんだんと良い仕事が出来るようになってきました。
その中でも習得するまで時間のかかった「笹刈刃」の目立てを現時点の記録としようと思います。

笹刈刃

笹刈刃は、「草」や「笹」を刈り払うのはもちろんですが、灌木を刈り払う時に非常に活躍します。チェンソーを使って伐り倒してもいいのですが、無数に立つ灌木を伐るとなると作業ロスが生まれてしまいます。そんな状況でしたら、リーチの稼げる刈払い機に軍配が上がります。
そこで「チェンソーで伐るようなものを刈り払い機で伐ることが出来るの?」って不思議に思われたのではないでしょうか。

そこで重要となるのが「笹刈刃」であり「笹刈刃の目立て」になります。
ずばり言って、この目立てが作業スピードと質に直結してきます。切れる刃で灌木を鋸断すると1日の作業量は増えますよね?切れない刃だと躊躇っていた灌木も切れる刃だと、短時間ですべて鋸断してしまいます。細かいところまで仕事が行き届き、質が上がります。

目立ての際の2つのポイント

■刃形状は効率的であれ

■刃形状は効率的であれ









図に示したのは刃の形状です。
下から、縦挽鋸と横挽鋸ですが大工さんが使う、両刃鋸があります。縦挽鋸の形状は木の繊維に対して平行に仕事をするため、鉋の様に繊維を削ぐことが得意です。一方で、横挽鋸の形状は繊維に対して直角に仕事をするため、ナイフの様に繊維を断ち切ることが得意です。

これを踏まえ、鋸で灌木を伐ろうとしたらどうでしょう?
立った灌木の繊維を断ち切るためには横挽鋸が早く、小さいエネルギーで伐られることが想像できますね。

横挽鋸の刃をよく観察してみましょう。
ナゲシと上目という刃があり、この2つの面が接する線(刃)があり先端に天刃があります。
物体を切る時、まず、天刃からナゲシにかけて当たり、その直後に2面の接する刃に当たります。この時、物体の細胞をそれぞれの刃が引きちぎるイメージとなります。
また、すべての刃は物体を受け流す形状を取っています。面と面の接線が刃となるわけですが、拡大すると小さな鋸形状をしています。ナイフを垂直に落とすよりも、スライドさせながら落とした方が効率的に肉を切れますよね?
この動きを再現するのが、物体を受け流す形状の刃でもあります。

それでは、笹刈刃で実際に目立てを行っていきましょう。
目立て手順▼
➀上目を両頭グラインダーで研磨
 天刃が命ともいえるので、削り落とさないよう注意
 グラインダーを当てすぎて焼き付けを起こさない
➁ナゲシを丸棒ヤスリで研磨
 この時点で、ナゲシと上目とナゲシが接する刃が決まる
➂刃割り機で刃分けを行う
 刃の厚みより、わずかに外に出る程度でよい

■刃とヤスリはぶれてはならぬ

笹刈刃の目立てだけに限った話ではありませんが、とても大事なことだと思っています。
先ほども言いましたが、面と面の接線が刃となります。
面と面が完全に一致することで、小さな鋸形状の凹凸が並んだ刃となります。
刃形状をいくら整えたとしても、ぶれるような目立てでは全く意味がありません。

刃は固定した状態で、
ヤスリをまっすぐに、まっすぐに進めることが良い目立てに繋がると考えています!
我々もまっすぐに突き進むのであります!

以上、伊藤でした!